4月26日 現代法入門


第3回 近代法と現代法
    -近代日本における法の歴史

1、市民社会と近代法
 (1)近代市民革命
   ・17C~18Cのヨーロッパ社会
    封建的な身分社会 (身分の固定)
   ・近代市民革命の帰結
    →資本主義経済に基づく近代市民社会を確立
 (2)資本主義経済とは何か
    生産手段を共有する資本家
    労働力を持つ労働者

    商品を生産して利潤を手に入れる仕組み
             マルクス時代からの資本家=経営者
 (3)資本主義社会の特徴
    資本家は自己の判断と責任により決定し行動している
    
    自由な企業活動自由な取引
    上記の2つが市民革命の目的

 (4)近代市民社会の特徴
    自由かつ対等な個人により社会が形成されている
    →独立自由な法人格が自らの意思に基づいて権利義務の関係を成り立たせている
     <私的自治の原則
 (5)近代市民社会の構成原理
    =近代市民法近代法
     「私的自治の原則」から導かれる考え方
    ☆1 所有権の絶対性(私的所有)
    ☆2 契約の自由
    ☆3 過失責任主義 ・・・自分の意思または不注意(過失)
  
   ◎近代市民法の考え方は、資本主義経済を支えているとともに
    自由主義・個人主義的な人間像と表裏一体をなしている
 (6)ヨーロッパにおける近代法の成立
    フランス人権宣言(1789年)
    フランス民法典(1804年)
    人権宣言17条:所有権の保証

2、日本社会の近代化と明治法律学校
 (1)鎖国から開国へ
    ・1858年(安政5)~
     欧米諸国と条約を締結し開国
    →不平等条約
 (2)日本社会の近代化の必要性
    →経済力・軍事力の強化
    西洋的な政治制度・法の導入
 (3)明治法律学校の設立
    ・創立者
     岸本辰雄、宮城浩蔵、矢代操
    ・明治法律学校(明治14年)1881年
     フランス法にならった個人の自由と権利の確率を目指した
    
    →そのための法曹養成教育
   
    ※創立者の3人はボアソナードに習った
 (4)法典論争(民法典論争)
    ・ヨーロッパ諸国に倣った法典の制定
    ・旧民法の公布(1890)
     フランス法学者ボアソナードが大部分を起草
     自由主義的・個人主義的な規定を含む
     →民法典の施行の是非をめぐる論争が起きる
 問題1
   明治大学は旧民法の施行に賛成したか?反対したか?
   
   〇延期派:イギリス法学派(反対派)
    (東京大学、中央大学、早稲田大学など)
      穂積八束「民法出でて忠孝滅ぶ」
   →伝統的・封建的な社会問題を尊重
    法による権利義務関係の成立を否定

   〇断行派:フランス法派(賛成派)
    (明治大学、法政大学、専修大学)
    近代法を通した個人の自由と権利の実現
    =自由と権利・責任と自治・自立の精神を持った個人により
    

  • 最終更新:2013-04-29 12:52:38

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